蒲郡で19日、平和を願い朗読会や紙芝居上演

2017/08/14 00:00(公開)
本番に向けて紙芝居の稽古に励むメンバーら=蒲郡市生命の海科学館で
 蒲郡市で、終戦の日(8月15日)近辺に毎年のように大型紙芝居や反戦を願う本の朗読会を企画している市民グループがある。「金沢ヒューマン文庫を愛し守る会」(舩坂清伸会長)だ。そこには戦時体験をした会員の平和を思う気持ちが込められる。今年も19日に同市神明町の蒲郡信用金庫本店ホールで開く。
 同会は、蒲郡出身で平和教育に尽力した教育者・金沢嘉市氏(1908-86年)の遺志を受け継ごうと市民らで活動している。前身のグループは2003(平成15)年3月、戦争体験者の回想文集「戦争はやっちゃあいかん」を発行した。07年から文集の朗読会を始め、09年から大型紙芝居の制作と公演も加えた。
 紙芝居はこれまで三河地震やシベリア抑留、対馬丸遭難、豊川海軍工廠(しょう)、沖縄戦と少女をそれぞれ題材に取り上げた。
 今年はヒロシマに焦点をあてた「あゝキノコ雲-震撼と困惑はこの日から」を新たに制作。原爆により家庭が壊された小学生3人の姿と昨年5月にオバマ大統領(当時)が広島を訪れたことを触れている。17枚の絵でナレーターを含めた13人で演じる。
 グループ副会長で朗読会をとりまとめる大竹富三江さん(79)は、終戦当時小学校低学年だった。豊川海軍工廠へ学徒動員となった兄が空襲の被害に遭い、音信不通となったために蒲郡から探しにいった経験がある。「空襲だけでなく原爆も、最近では北朝鮮やイスラム諸国など核兵器の問題もある。戦争の悲惨さを子どもから大人まで伝え続けていきたい」と話している。
 上演は19日午後1時半から。紙芝居はほかに「じしんはおそげえ」(三河地震)「シベリア抑留-母さん帰りたいよ」も演じる。入場無料。
 問い合わせは蒲郡市図書館(0533・69・3706)へ。
(安藤聡)
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