日本一元気な愛知
大村秀章知事は、2期目の折り返し点を迎えた今年1月の仕事始め式で酉年にちなみ「図南鵬翼(となんほうよく)」と揮ごうした書初めを披露した。荘子の言葉で、鵬(おおとり)がはばたいて空高く舞い上がり、南の海を目指すという故事から、大事業を成し遂げようとすること、大志を抱いて大事業を計画する意味である。そして今年最後の定例記者会見で、ジブリパーク構想のスタートやあいち航空ミュージアムのオープンなど、自らが選んだこの1年の「県政10大ニュース」を発表した。それを見る限り県は、トヨタ自動車をはじめとする活発な企業活動を背景に「日本一元気な愛知」な1年と言える。だが、果たして県民生活はどう変わったのか。大企業中心と言われる中で、東三河が強く望んでいる“西高東低”の是正はどれほど進んでいるのか。スクラップをひも解いて大村県政のこの1年をふり返ってみた。
(後藤康之)
【1月】16日=電気自動車(EV),プラグインハイブリット自動車(PHF)、燃料電池自動車(FCV)を対象にした自動車税の課税免除の延長方針を発表▽24日=地元の「食」や「花」をテーマにした街おこしに挑む地域を応援するため、「食と花の街道」を認定。
【2月】1日=豊川浄化センターPFI事業のバイオガス利活用施設が完成、起電式を開催▽11日=ノーベル生理学賞受賞の大隅良典氏に県学術顕彰を授与▽20日=県大型観光キャンペーン実施協議会を設立。
【3月】13日=「2023年技能五輪国際大会基本構想」「国際アビリンピック基本構想」を策定、知事は厚労省に県を開催地として立候補を要請▽14日=北設楽郡北設楽郡の知的障害生徒の長時間通学を解消するため解消するため開設した豊橋特別支援学校山嶺教室の第1回卒業生が知事を表敬訪問▽27日=「第57回技能五輪全国大会」の基本方針を策定▽31日=愛知子ども調査」「ひとり親家庭等実態調査」の集計結果を公表。
【4月】1日=国家戦略特区制度を活用して県立愛知総合工科高等学校専攻科で、全国初の公設民営化運営を開始▽1日=昼間定時制課程と夜間定時制課程を併設した県立城北つばさ高校を開校▽4日=県市長会、県町村会と「被災市町村広域応援協定」を締結▽18日=豊田通商と「県内企業の海外展開支援協定」を締結▽23日=国道151号太和金バイパス開通。
【5月】1日=「子どもの貧困対策推進プロジェクトチーム」を設置▽29日=新城総合公園に民間活力を活用した「フォレストアドベンチャー新城(仮称)」の設置概要を発表。
【6月】11日=2020東京五輪・パラリンピックあいち強化指定選手の認定式とトークセッション開催▽14日=フィギュアスケートの宇野昌磨、ショートトラックスピードスケートの伊藤亜由子、菊池純礼各選手に県スポーツ功労賞授与。
【7月】5日=あいち・なごや強靭化共創センター開設記念式典を開催▽24日=「あいち重点政策ファイル300プラス1 ロードマップ」を更新。
【8月】1日=「あいちトリエンナーレ2019」芸術監督に津田大介氏委嘱▽4日=「愛知県民栄誉賞」第1号として元フィギュアスケートの浅田真央さんを表彰。
【9月】20日=認知症に理解の深いまちづくり「あいちオレンジタウン構想」を策定。
【10月】11日=松原・牟呂用水の「世界かんがい施設遺産」登録決定▽15~22日=セーリング・ワールドカップ愛知・蒲郡大会開催。
【11月】6日=2019年に日本で開催するG20サミットと関係閣僚会議の県誘致を発表▽24日=花びらが「かがり弁」になった輪ギク3品種の開発を発表▽25日=国道247号中央バイパス全線開通▽30日=あいち航空ミュージアムが」オープン。
【12月】4日=知事と県警本部長が交通安全年末緊急アピール▽14日=公道での全国初の遠隔型自動運転システム実証実験に成功。