「豊橋空襲を語りつぐ会」総会と講演会

2018/04/16 00:01(公開)
空襲当時の様子を身振り手振りを交えて語る竹生さん=豊橋市民センターで
 市民団体「豊橋空襲を語りつぐ会」(安間慎代表)の総会と講演会が15日、豊橋市民センターであった。講演会では、6月に開園する「豊川海軍工廠平和公園」に携わってきた豊川市生涯学習課課長補佐の平松弘孝さん(45)らが、戦争遺跡を保存し、語り継ぐことの重要性を話した。
 平和公園は、豊川市穂ノ原3の旧豊川海軍工廠跡地の約3㌶に市が整備。米軍の空襲で、周辺の市民を含む2500人以上が亡くなった悲劇を後世に伝える全国的にも珍しい公園となり、防空壕(ごう)や火薬庫などの遺構を保存・展示するほか、語り継ぎボランティアが平和の語り部として訪れた人たちを案内する予定。
 この日、会員ら約40人を前に平松さんは「開園はスタート。八七会(空襲生存者の会)などから記憶や供養の心を引き継いでいく活動をやっていけたら」とボランティアの役割について説明。続いて、豊川海軍工廠跡地保存をすすめる会の会長で豊川高校教諭の伊藤泰正さん(52)も、後世に伝えるシステムづくりを重要視し「次世代に遺跡を残して良かったと思えるよう維持するのもパワーが必要。市民に親しまれ、ここぞというときには平和について考える場所にしていくのは、われわれの努力次第」と述べた。
 8月7日の同工廠空襲を体験した竹生節男さんも話し、混乱の様子や反戦平和を訴え続けた教員生活について振り返った。
 総会では、空襲のあった豊橋、岡崎、一宮の3市で空襲を後世に伝える活動をする団体によるシンポジウムを6月24日に豊橋市内で初めて開催することなどが決まった。
(飯塚雪)
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