豊橋技科大がパレイドリア現象の一端解明

2018/05/27 00:00(公開)
顔らしさの認知についての研究結果を発表する二瓶さん=豊橋技術科学大学で
 人の顔ではない物体が顔のように見える「パレイドリア現象」と呼ばれる“顔らしさ認知”のメカニズムの一端を、豊橋技術科大学(豊橋市)の情報・知能工学系視覚認知情報学研究室の研究チームが解明した。チームは「物体を意識する前よりも早い段階で顔らしさの処理が行われていることが考えられ、人は無意識に顔らしさを見つけてしまう」としている。
 パレイドリア現象は、無意味な模様、風景、物体などが顔のように見えたり、別の意味ある何かに見えたりすることで、心霊写真の多くも同現象とされる。
 この現象が、どの視覚処理の段階で生じているかは明らかになっていなかったため、博士後期課程2年の二瓶裕司さんら研究チームが顔らしい物体を見た時の行動と脳活動の関連を調査した。
 人の顔や、顔のように見える昆虫など四つの画像を使って実験。物体を検出する初期の視覚処理「P1」と、顔を認知する「N170」、個人を特定する「N250」という脳波の成分などを調べた。
 この結果、顔以外の物体でも顔認知に関する成分を観測した上、物体検出時に顔らしさの認知が行われていることが判明。視覚処理の初期段階で顔らしさを認知していることを突き止めたという。
 今後、さらに解明し、二瓶さんは「脳内で顔そのものと、顔らしい物体をどう区別するのかなどを調べたい」としている。
(中村晋也)
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