船山古墳の盛土断面を展示

2018/06/09 00:00(公開)
保存・展示のためにはぎ取られていた盛土の断面=船山古墳で
豊川市の市指定史跡・船山第1号墳から

 豊川市の市指定史跡・船山第1号墳(八幡町上宿)の墳丘盛土確認調査で採取した、盛土の構造が分かるはぎ取りを、同町忍地の三河天平の里資料館で展示している。
 調査は昨年6月から今年1月まで実施。現在露出している盛土の断面は、今後歩道拡幅に伴う擁壁設置工事でコンクリートで覆われるため、その一部をはぎ取ってパネルに納め、保存・展示することになった。
 パネルは幅1㍍、高さ2・4㍍で、古墳が造られた地表面から約2㍍にわたり、旧表土の土とブロック状に切り取って利用した「土塊状盛土」の様相が観察できる。
 有力な豪族の墓と考えられる船山古墳は5世紀後半ごろの築造とされ、当時この工法は畿内以外の地域では珍しいことから、畿内勢力の影響を受けて築造が進められたと推測される。
 三河天平の里資料館は入館無料。火曜と国民の祝日の翌日、年末年始が休館。
(由本裕貴)
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