田原で夏の風物詩「龍宮祭り」

2018/08/16 00:00(公開)
カメの模型に乗る藤城君=白谷海水浴場で
 田原市白谷地区に伝わる盆の伝統行事「龍宮祭り」が15日、白谷海水浴場で行われ、時折、小雨が降る中、漁業関係者や地元住民らが豊漁と海の安全を祈願した。
 祭りは漁業が盛んな同地区で江戸時代から続くとされ、戦争で中断していたが、地元漁師たちの手で1969(昭和44)年に復活。白谷区が毎年15日に開催し、夏の風物詩となっている。
 砂で造ったカメの形をした祭壇で神事を行ったあと、浦島太郎に扮(ふん)した市立童浦小学校5年の藤城清士朗君(11)が発泡スチロール製のカメの模型に乗り、漁船にひかれながら海へ。大漁旗をなびかせる漁船8隻と共に約300㍍の沖合で、海の守り神「八大龍王神」にささげる神酒などが献上された。
 陸へ戻ると、地元の子どもたちが「浦島太郎と乙姫」の寸劇を披露。乙姫から渡された玉手箱を開けると、煙が上がり、老人になった浦島太郎が登場、集まった住民や帰省客らから歓声や拍手が起こった。最後は、もち投げで盛大に締めくくった。
 藤城君は「海水の温度が気持ちよかった。カメに乗れて最高です」と笑顔を見せた。
(飯塚雪)
浦島太郎と乙姫を演じる地元の子どもたち=同
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