豊橋の桜丘高が県防災貢献団体表彰

2018/11/22 00:01(公開)
表彰の報告に訪れた孫便りの会メンバーら=豊橋市役所で
 阪神淡路大震災や東日本大震災などの被災地支援を続ける豊橋市の私立桜丘高校が県防災貢献団体表彰を受け、市役所へ報告に訪れた。
 同校は、阪神淡路大震災をきっかけに発足したボランティアグループ「孫便りの会」を中心に、神戸市や東日本大震災被災地・宮城県気仙沼市の仮設住宅などへ慰問を継続。高齢者らと文通をしたり、毎年文化祭に被災者を招いたりするなど、生徒は代替わりしながらも長きにわたり親交を深めている。
 また、発災日には学校をあげて豊橋駅前で追悼集会を開き、風化防止に努める。毎月11日の募金活動には100人を超える生徒が参加。国内や世界各国で起こる災害への支援も生徒自らが企画し行っている。
 11日には表彰式が長久手市であり、東三河で唯一の桜丘高校を含む8団体がたたえられた。
 市役所には、孫便りの会から部長の鈴木稚菜さん(18)をはじめ、朝倉理那さん(17)や山本七右さん(18)鈴木はる香さん(18)森谷萌果さん(18)の3年生らが、稲葉俊穂危機管理統括部長を訪問。
 山本さんは「現地の人と仲良くなり、復興の手助けをしたいという思いが一層強くなった」、鈴木はる香さんは「被災地へボランティアに行ったつもりが、自分たちが元気をもらった」などと活動の意義ややりがいについて報告した。
 鈴木稚菜さんは「先輩たちから代々受け継いできたこの活動は、後輩へつないでいくことが大事。この地域では、南海トラフ地震の発生が懸念されており、被災地の人から聞き取った体験を伝えることで、備えの必要性も訴えていきたい」と話した。
(飯塚雪)
阪神淡路大震災被災地へ向け鎮魂の音を響かせる和太鼓部生徒ら=豊橋駅で(1月17日撮影)
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