宇宙つかってみりん

2019/02/25 00:00(公開)
#宙三河プロジェクト  Vol.9
宇宙ビジネス半端ないって!参入するなら今やんそんなん。うん、そだねー!スペシャル
Flight Plan Original代表・勝間亮

 企業にお勤めの皆さまの中にはこの年度末、新年度に向けたビジネスの展開についてお考えの向きもあるかと拝察します。そこで今回は、ビジネス視点で見た2019年の宇宙産業の動向をご紹介したいと思います。

 今年は宇宙産業にとって本当の「ビッグイヤー」。ロケット、衛星、衛星データと、いわゆる宇宙ビジネスの枠組みすべてで大きな動きが予定されています。

 中でも、おそらくこの地域でもっとも有名なものは日本版GPS(全地球測位システム)準天頂衛星システム「みちびき」を利用した無人運転関連サービスのリリースになるでしょう。サブメーター/センチメーター級の精密な位置情報を元にした一連の技術群は、皆さまのお近くで高付加価値の商品として随時社会実装されていく見込みです。iPhoneやGalaxyなどみちびき対応であることを公開している製品については内閣府のWEBサイト(http://qzss.go.jp/usage/products/list.html)にて確認できます。

 みちびきを含め、衛星で取得した情報を利用する産業を「宇宙データビジネス」と呼称しますが、政府が保有する衛星で、長年取得してきたデータをオープンデータ化し産業に結び付ける動きが進んでいます。さくらインターネットが国から受注し整備を進めているプラットフォーム「Tellus(テルース)」です。昨年12月よりβ版サイトを公開中で、今月には正式版がリリースされました。

 またデータ元である衛星本体の産業では、地球から3¥約物万6000㌔離れた位置にある高価で大型の静止衛星に対して、高度600㌔程度の軌道を回る低コストな小型衛星群で機能を代替えしようとする、あるいは大型衛星にできなかったことを実現しようとする取り組みが日本を含めた各国の企業で進み、この衛星群の投入が加速・本格化しています。

 特にアフリカや南米をはじめとしたインフラ開発の難しい地域で、基地局を建設しなくともインターネット環境を提供できる衛星サービスは、一説によると、30億人市場とも呼ばれ、市場・波及効果がどこまで広まっていくのか未知数となっています。

 さらに、ロケット分野では、話題のZOZOタウン社長・前澤友作氏が月旅行に使用するスペースX社の宇宙船と、ライバル会社ともいえるボーイング社の開発した宇宙船が相次いで試験飛行を予定するなど、民間の有人宇宙船開発が佳境を迎える予定です。

 「宇宙ビジネス」といいながら長い間ニュースペース企業は投資マネーを食い潰して開発をするだけで、売るものがない状態が続いてきましたが、キャッシュ・インするベンチャーが続々と生まれようとしています。今年こそチャンスの一年と捉え、東三河の各企業にもぜひ宇宙ビジネスへの参画を果たしていただきたいと思います。


2019年の主な宇宙関連イベント
2月
ソフトバンクが出資している米国の衛星ベンチャーOneWeb、LEO(地球低軌道≒高度5~600Km)を周回するインターネット基地局衛星
国有衛星のビッグデータを提供するオープンデータプラットフォーム「Tellus」正式公開
https://www.tellusxdp.com/
3月
米・ボーイング社の新型宇宙船「スターライナー」の無人試験飛行
6月
米国・スペースX社宇宙船「クルー・ドラゴン」初の有人飛行
中国・次世代有人宇宙船の無人試験飛行
7月
アポロ11号月面着陸50周年
10月
NASA宇宙ハッカソン全世界開催(豊橋でも!)
秋以降
中国・月のサンプルリターンを実施
スペースX・ZOZO前澤社長も乗る宇宙船「スターシップ」のテスト飛行
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