認知症の人や家族ら「たすき」つなぐ

2019/09/30 00:00(公開)
ゴールする参加者たち=こども未来館ここにこで
ゴールする参加者たち=こども未来館ここにこで
 認知症の人や家族、支援者、地域住民らがたすきをつなぐイベント「RUN伴(らんとも)2019in東三河」が28日、豊橋、豊川両市で行われ、認知症患者とボランティアの計約150人が参加した。グループホームや病院をスタート地点とし、参加者はゴールの豊橋市こども未来館ここにこを目指した。
 認知症患者と接点がない地域住民にも参加してもらい、たすきをつないでいくことで認知症を身近に感じ、理解を深めてもらおうと、2011(平成23)年から行われている取り組み。認知症患者らが作った「願い星」と名付けられた紙製で星形のストラップを沿道で応援する人に配り、認知症への理解を呼び掛ける場面もあった。
 新城のグループホームサマリヤの入居者女性(88)は「とにかく楽しい。皆さんが集まってにぎやかにするのが大好き」と話し、グループホームオアシス前田の入居者女性(78)も「元気が出てとても気持ちがよかった。楽しかった」と参加を喜んでいた。
 参加団体の大木家(豊橋市)総本部施設課係長・中西崇夫さん(47)は「認知症で普段あまり外に出ない人たちの外出のきっかけになるとうれしい。皆さんからたくさん笑顔をいただきました」と話し、豊橋市長寿介護課の兵藤菜穂さん(44)は「豊橋市は、認知症になっても暮らしやすい街を目指している。RUN伴さんと思いが同じなので、これからも応援していきたい」と思いを話した。
(小島幸子)
お年寄りと歌って楽しむランナーたち=豊川市御津町の輝楽苑で
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