三英傑の書状「本物」 豊橋・羽田八幡宮文庫の旧蔵資料

2019/11/07 00:02(公開)
織田信長の書状
織田信長の書状
 豊橋市図書館は、江戸時代に地元の町民らが開設した私設文庫「羽田八幡宮文庫」の旧蔵資料の中にある、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康などの書状5点が本物であることを確認、6日に発表した。同館では市指定文化財に認定されたら来年秋頃には企画展を開き、一般にお披露目したいとしている。
 同図書館が文庫の旧蔵資料を市の文化財に指定するため、調査を行ったところ計8点の資料を確認、真贋を検討したもの。うち武将の書状5点については、筆跡や花押(サイン)、朱印の形態などから本物であることが確認された。
 今回披露されたのは、室町幕府の第2代将軍・足利義詮の自筆書状、織田信長が大和郡山城主の筒井順慶に出した朱印状、豊臣秀吉が3大名に送った朝鮮出兵に関する書状、徳川家康が上杉景勝にあてた書状、徳川光圀の書状の計5点。ほかに、後二条天皇、後奈良天皇、後陽成天皇の書状3点も今回、文庫旧蔵資料であることが分かったが、真贋の判断は出ておらず、今後も調査を進めていくという。
 大名や寺社の文庫ではなく、国学者を中心として町民が作った私設文庫で武将書翰や天皇宸翰を所蔵していたのは全国的にも珍しいという。調査にあたった愛知大学文学部教授の山田邦明氏(日本中世史専門)は「地元だけでなく、国民の財産、世界の財産とも言える。研究者にとっては歴史の新しい見方ができる。よく読み、内容を吟味して使用してもらえたら」と話す。
(田中博子)
豊臣秀吉の書状
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