豊橋鬼祭の小鬼面完成「奉告祭」

2020/12/11 00:00(公開)
小鬼面を収める北沢さん㊧=安久美神戸神明社で
 豊橋市八町通3の安久美神戸神明社(平石雅康宮司)で10日、国重要無形文化財「豊橋鬼祭」で使われる小鬼面の完成を報告する神事「奉告祭」があった。
 豊橋鬼祭は毎年2月10、11の両日に同神明社で開かれる。これまで使っていた小鬼面は1948年製で、担当の札木町によると数年前から破損が心配されていた。
 神明社は改元を祝し、神面奉製事業を開始。昨年は赤鬼と鼻高(天狗)、今年は小鬼面を72年ぶりに新調した。手掛けたのは豊橋出身で面司如意ノ坊三世、北沢美白さん(34)。5月に神明社潔斎殿に5日こもって面を打ち、京都の工房で仕上げ、面を完成させた。
 奉告祭は関係者少人数で実施。北沢さんが特注の面箱や箱紐、面袋に神面を収めて奉納した。「無事お納めできた。100年、200年耐えうる木材を使い、製作方法もこだわって打たせていただいた。奉製を機に、祭りへの理解と関心が高まれば」と述べた。
 神面は祭り当日に初披露される。平石宮司は「力がみなぎる面。力強い感じと、かわいらしい部分も備えている」と語る。来年は青鬼、翌年は宇受売(うずめ)、3年後に黒鬼面を新調する。
【田中博子】
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