氏子ら白山比咩神社の歴史を一冊に

2021/02/06 00:00(公開)
完成した本を手にする皆さん=東愛知新聞社で
 豊橋市の「白山比咩(ひめ)神社」の歴史をまとめた本「白山比咩神社 吉田花祭り 吉田天満宮 新銭座金山神社」が、氏子らの手によって作られた。神社は1945年から途絶えていた「吉田花祭り」を70年ぶりに復活させたことでも話題になった。「神社が豊橋の名所になれば。自分たちの住んでいるまちに、こんな神社があるんだということを多くの市民に知ってもらいたい」と神社運営委員長の髙津政義さん、記念誌編纂責任者の小林琢磨さんらは話す。

 白山比咩神社は1136年に、魚町の安海熊野社脇宮として造営された。吉田花祭りは1665年に生まれた「まちおこし」を目的とした珍しい祭りで、かつては「鬼祭」「祇園祭」と並ぶ「吉田三大祭」の一つに数えられていた。1945年の豊橋空襲でいったんは幕を閉じたが、2015年に数少ない資料を基に復活した。
 天皇陛下即位記念として、また、まちの歴史を次代に伝えたいとの思いから本づくりの話が持ち上がり、昨年2月から取り掛かった。
 神社の歴史や概要▽寛永通宝を鋳造していた新銭座▽「花祭り」の紀元と復活までの道のり▽吉田天満宮や天満宮に再現された渡辺崋山の天井画▽新銭座金山神社-などを、吉田花祭り実行委員長を務めた氏子らが分担して書き記している。
 コロナ禍で昨年の花まつりが中止になったため、使う予定の写真が撮れず、過去に撮った700~800枚の中から選んでカラーグラビアや表紙に使ったという苦労もあったという。読み物としても面白く、中学生でも読めるよう文字を大きさや行間、紙の色にもこだわった。
 本社を訪れた髙津委員長と、執筆者でもある小林さんや冨田佳央第二代吉田花祭り実行委員長、河合保幸第三代実行委員長は「地域が結束して活動することの大切さを感じる。まつりを記録として残したい一心だった」と語る。本はA5判、114㌻で1200部作製。氏子や地元小中学校、中央図書館に寄贈する。

浅井市長へ完成を報告

 5日は、髙津委員長と執筆者らが市役所を訪れ、浅井由崇市長に完成を報告した。今後は市内の全小学校への寄贈なども考えるという。問い合わせは白山比咩神社(0532・52・7249)へ。
【田中博子】
浅井市長への完成報告=豊橋市役所で
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