解体控え豊橋の開発ビルでお別れイベント

2021/05/09 00:00(公開)
ビルの思い出を語り合った園さんらのトークショー=開発ビルで
 再開発で6月から解体工事が始まる開発ビル(豊橋市駅前大通2)で8日、愛着を持つ市民らとのお別れイベント「さよなら開発ビル」があった。市民有志で企画した「開発ビル最終計画」と題するイベントもあり、映画監督の園子温さんを迎え、トークショーや内壁へのペイント大会で最後の別れを惜しんだ。
 ビル所有者の総合開発機構が開いたお別れイベントに、市民有志でつくる実行委員会が「開発ビル最終計画」と題して企画を持ち込んだ。2階では園さんの作品にちなんだ「忠犬ハチ公」の彫刻3部作を展示するアートギャラリー(9日まで)も開催している。
 トークショーでは「園子温と開発ビル」と題して、豊橋東高校時代の同級生や地元ロケで関わった関係者とともに、開発ビルの思い出話に花を咲かせた。
 「クソ野郎と美しき世界」や「みんな!エスパーだよ!」の豊橋ロケが印象に残っていると語った園さん。「駅前大通りとその界隈は『ザ・とよはし』にふさわしい。開発ビルや市電の走る目抜き通りに思い出がある」とまちの魅力を語った。
 トークに続き、6階を開放して園さんと市民らで壁面を使ったペイント大会を開催。園さんが壁に、はけとペンキで「とよはし」の文字を書き込み、参加者が次々とメッセージなどを添えた。
 ペンキ入りの水風船を投げ付け、しぶきで模様を入れるなど、巨大なキャンバスに斬新なアート作品を作り上げた。谷川祥江さんは「最近はロケの印象が強い。昔のようなにぎわいが戻ってほしい」と期待した。
 園さんは「多感な十代の思い出が詰まっている。別れは惜しいが、生まれ変わるまちにも期待したい」と語った。
 お別れイベントは1階で写真展が23日まで、他に14~16日に豊橋善意銀行のミニチャリティバザーがある。
【加藤広宣】
ビルとの別れを惜しんでメッセージを入れる園さん=同
壁面に思いのままペントする参加者=同
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