国指定天然記念物と名勝に指定される乳岩峡の「乳岩」(新城市川合)を10日、空から訪問した。今回はドローンを背中に担いで険しい道を歩き、飛ばせる場所まで移動した。
乳岩峡は乳岩川に沿う約3㌔の峡谷で、北側に乳岩山(標高670㍍)がある。登山道の両側は切り立ったような崖と美しい林が広がる。
山の南面にある最大の洞窟が、天井部に乳房状の鍾乳石が作られたとされる「乳岩」だ。1936年に国の天然記念物に指定された。国道151号や三遠南信自動車道鳳来峡インターチェンジからアクセスが良く、トレッキングで人気となっている。新城市のドローン愛好家鈴木達也さんの誘いで訪れた。
目的地付近に車両通行止めの看板が立っていた。駐車場への道幅が狭く、救急車両の往来に支障が出たことなどを受け、市が大型連休から約1・2㌔の区間を通行止めにした。事前に近くの有料駐車場車を教えてもらい、そこに車を止めて鈴木さんと一緒に乳岩に向かった。
川のせせらぎや鳥のさえずりが聞こえる。徐々に岩が多くなり、険しい道が続いた。そして、ドローンを離陸させられそうな空間を見つけた。
ドローンを空に上げて操作画面で見ると、生い茂る森の中にそびえ立つ乳岩山の姿があった。太陽に照らされて白く輝いているように見えた。
近くに寄せると鍾乳洞が確認できた。影になっているので中を見ることはできなかった。そこで実際に訪れて確認しようと決めて、ドローンを収容して再出発した。
鈴木さんとドローンの話をしながら橋を渡り、道なき道を進んだ。「通天洞」と呼ばれる洞窟に着いた。鉄のはしごが垂直に掛けられているが、一部足場が不安定で恐る恐る登った。
通天洞を抜けると再び飛ばすスペースを見つけた。ドローンの画面から、細く縦長にできた穴の内部を登ったことを実感した。
さらに奥に進むと岩がアーチ型になった通天門と呼ばれる場所に到着した。ドローンをアーチに潜らせて、森を抜けたところで機体を旋回させてみた。
ようやく鍾乳洞に着いた。階段を駆け上がってみる光で照らされた洞窟の内部は神秘的な空間に包まれていた。最後はドローンではなくスマートフォンで撮影した。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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