豊橋市中央図書館で「平和を求めて展」

2021/07/29 00:00(公開)
企画展を紹介する兼子さん。パネル展示に加え、軍隊で使う道具なども並ぶ=いずれも豊橋市中央図書館で
 豊橋市中央図書館2階で第4回「平和を求めて とよはし展」が開かれている。毎年テーマを変えて「戦争」を考える展示を企画している。今回は「国民精神総動員!戦い抜くことがすべてだった」がタイトル。学徒動員などに焦点を当てた昨年の展示に引き続き、戦時下での一般の子どもたちの暮らしなどを紹介している。8月29日まで。
 実物資料約100点、関連図書約80冊を用意した。図書館資料に加え、市内小学校や市内外の博物館等の資料で詳しく紹介する。内容は、すべての男子に課せられた兵役義務や戦争激化で変化した徴兵制度▽昭和初期の小学校であった「皇民化教育」▽中等以上の学校に入らなかった青少年向けの「青年訓練所」「青年学校」▽歩兵第十八連隊や工兵第三連隊、歩兵第百十八連隊、歩兵第二百二十九連隊や中部第百部隊、豊橋海軍航空隊といった郷土部隊の戦い▽軍が設立した多様な養成学校-など。また、戦争が激化した時代の豊橋市民が使った日用雑貨、多くの資料写真、軍用の道具、召集令状なども並ぶほか、当時の子どもたちへの指導方針が読み取れる「かるた」なども展示している。
 校区史、学校史など、埋もれている資料を丁寧に読み、戦争の記述を抜き出したという、担当の兼子知子調査専門監は「子どもたちには戦時中、自分と同じ年代の子たちがどう過ごしてきたか見てほしい。かつて豊橋が『軍都』と言われていたことを知ってもらえたら」と話す。会場では年配の人や、夏休み中の小学生と保護者らが熱心に展示資料に目をやる姿が見られた。
 期間中の8月21、22の両日は記念行事「子どものための平和の集い」を開く。クイズラリーや平和に関する小中学生の作品展、映画「早咲きの花」上映(21日)、戦争体験を聞く「語り継ごう!~平和の大切さ」(22日)など、3階各会場でイベントを予定している。
【田中博子】
子どもたちを鼓舞する教育かるた
軍用の靴や軍隊手帳など
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