豊橋で吉田文楽保存会が公演

2021/11/22 00:00(公開)
吉田文楽保存会の定期公演=市民文化会館で
 豊橋市指定無形民俗文化財「飽海人形浄瑠璃(あくみにんぎょうじょうるり)」の保存に取り組む「吉田文楽保存会」は21日、向山大池町の市民文化会館で「第30回定期公演」(東愛知新聞社後援)を開いた。昨年は新型コロナウイルス禍で中止したため2年ぶり。
 今回は大夫に竹本友代さん、三味線に鶴沢友吉さんを迎え「傾城阿波鳴門巡礼歌の段」や定番の「生写朝顔話」の3題を演じた。
 幕開けの「寿式三番叟」は祝い事で最初に出される。阿波藩のお家騒動を題材にした「傾城阿波鳴門」は「十郎兵衛住家」の前半部分で人気の「巡礼歌の段」を披露した。
 保存会メンバー得意の演目で定番の「生写朝顔話」は「宿屋の段」「大井川の段」を熱演。朝顔が身の上を語る「クドキ」という場面は人形の主遣いが左手遣いを預かりつつ、後ろ姿を見せる技の見せ所だ。
 保存会は10~80代の16人で伝統芸能を受け継いでいる。秋の定期公演へ向けて月2回の練習に取り組んでいる。
【加藤広宣】
大夫の竹本友代さん㊧と三味線の鶴沢友吉さん
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