浜松湖西豊橋道路は「西側ルート」へ

2021/11/26 00:02(公開)
「浜松湖西豊橋道路」の路線図
 国土交通省は、名古屋市内で24日に開いた社会資本整備審議会の小委員会で、東名高速道路三ヶ日ジャンクション(JCT)と三河港を結ぶ自動車専用道路「浜松湖西豊橋道路」の計画について、三つのルート案から「西側ルート」をとる対応方針案を示した。二川地区など5カ所のインターチェンジ(IC)を設ける予定という。
 西側ルートは延長約26㌔で、3案のうち、両区間を最短距離で結ぶ。現行より14分、時間短縮が見込める。ICは三河港とその手前の国道23号バイパス付近に置く。いずれも産業集積地で大型車両の通行量が多く、渋滞解消や交通事故防止への期待も大きい。
 また、沿線の道の駅などの防災拠点や観光施設などへのアクセスのよさも選定につながった。総事業費は3000億~3600億円を見込む。
 小委員会では西側ルートのほか、湖西市新所原地区の東を通る「東側ルート」、さらに同地区を通り国道23号の一部を拡幅する「国道23号ルート」を提示していた。沿線住民や自治体への聴き取り調査などを踏まえ、検討してきた。今後は事業化へ環境影響評価などの手続きに入る。
 ルート選定には大村秀章知事が以前から西側ルートの優位性を説いていた。また、浅井由崇市長は事業化に際して三河港IC側からの着工を要望したいという考えを示していた。
 浅井市長はルート選定について「早期実現へ向けた大きな前進。世界有数の自動車港湾や全国屈指の農業地帯を持つ市内から、高速道路へのアクセス性を高め、地域産業の発展につながる」などとコメントを発表した。
【加藤広宣】
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