小学校「150歳」、東三河は15校

2022/05/17 00:02(公開)
西郷小学校での150周年式典
西郷小学校での150周年式典
 学制発布から150年となる今年度、同じ年に開校した各地の伝統校と呼ばれる小学校が節目の年を迎える。新型コロナウイルス禍も落ち着き、記念行事などが目白押しだ。創立の起源や解釈などに諸説あるが、各教育委員会によると東三河で「150歳」を迎えるのは15校。街の中心部より郊外の方が目立つ。
 国内初の近代教育制度として1872年に学制が発布され、79年の教育令制定で廃止された。全国八つの大学区をはじめ中学区と小学区を置いた。
 文部科学省によると当初は体制整備などに注力し、一斉に開校したわけではなかった。各自治体の記録や学校の沿革などをみると、この地域でも体制が整った翌73年から開校ラッシュを迎えたようだ。
 大半は江戸時代の藩の教育機関や寺子屋などを起源とし、教育が行き届きにくい僻地につくられることが多かった。学制発布に伴い、地域の神社や寺の信徒らが郷学校(ごうがっこう)や義校(ぎこう)として開校した。
 現存する小学校の起源は諸説あり、周年も満年齢や数え年など学校ごとに定義が異なることもある。各市教委によると、今年度に周年を迎えるのは豊橋市と豊川市で各6校、蒲郡市は3校。
 歴史的な背景もあってか郊外でいち早く開校したケースが目立つ。
 豊橋市内では西郷や賀茂、嵩山は現在の新城市と境界を接する旧八名郡エリア。二川や細谷、吉田方は旧渥美郡の一部だった。中心市街地に近い八町や花田の開校は翌年になる。
 豊川市は旧小坂井町を除き、平成の市町村合併以前の市町にそれぞれ点在する。八南と平尾、赤坂と長沢は起源は同じでのちに分離。一宮東部は近隣2校とも縁はあるが150年の歴史を持つのは同校のみとされる。御津北部は御津神社の氏子関係者らを発起人にできたと伝えられる。
 蒲郡市は三谷と形原は初年度の開校と記録されているが、塩津は学校沿革と地域の記録とが異なる。
 豊川市教委でも「研究者によって意見や解釈が異なり、断定はできない部分もまだ残る。現在ある史実を基にした」と一言付け加えた。
【加藤広宣】
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