「ダキシメルオモイ」田原で10年のあゆみ展

2022/06/16 00:02(公開)
展示品を紹介する小林さん=田原市中央図書館で
 親が子どもを抱きしめる姿などを描くプロジェクト「ダキシメルオモイ」を手がける田原市の画家、小林憲明さんの「10年のあゆみ展」が同市中央図書館展示スペースとアトリウムで開催中。7月7日まで。
 新潟県の実家を通して東日本大震災の避難者の現状を耳にした小林さん。「何かできることはないか」と震災翌年の2012年から活動を始めた。子どもを守りたいという家族の思いを絵に表した。
 麻布をカンバスに油絵で描く。これまでに被災者をはじめ、子どもや家族に伝えたい思いを持つ人を中心に380家族を取材、230枚以上を描き上げた。目標は1000枚という。
 取材では家族の名前とその由来、込められた願いについて詳しく聞く。「子どもへの一番最初のプレゼント。親の半生、思いと願いが込められている。家族の歴史が詰まっている。それが失われないようにつなぎ止めたい」と語る。
 モデルとなった家族の中には、父や母、子ども、ペットを失った人もいる。姿が分かるものが写真1枚しかないという子どももいた。小林さんも取材の中で家族や日常への価値観の変化があったという。「日常は奇跡の連続。もしかしたら明日は死ぬかもしれない。抱きしめる思いと、抱きしめられない思い。家族がいる大切さを感じてほしい」と話した。
 作品約10点、解説を入れたパネル18点などを展示している。26日には田原文化会館多目的ホールで作品約100点を展示。7月1~3日は同市江比間町の旧泉中学校体育館で作品展示と、制作の様子を公開する。
【岸侑輝】
親や子、家族を描いた「ダキシメルオモイ」
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