「海ノ民話のまち」に蒲郡市 日本昔ばなし協会が認定

　「日本昔ばなし協会」は、海にまつわる民話が伝承されている蒲郡市など全国15自治体を「海ノ民話のまち」に認定した。多くの人に民話を語り継ぐため、アニメーションが制作される。
　同協会では、海の現状を伝え未来へとつなげる日本財団の取り組み「海と日本プロジェクト」の一環として、２０１８年から「海ノ民話のまちプロジェクト」をスタートさせた。
　日本中に残された海にまつわる伝承や民話を持つ自治体を選定。そして、物語に込められた「思い」「警鐘」「教訓」をアニメで表現し、次の世代を担う子どもへ語り継いでいる。
　今年度は北海道、福島県や富山県などの自治体を認定。指定された地域の民話などがアニメ化される。蒲郡市では三河大島南側の「仏島」が取り上げられた。親しみやすい海にも怖い側面があることを伝える。
　５日、同協会は市役所で認定証の贈呈式を開いた。制作に携わるチーフアニメプロデューサーの沼田友之介さんが鈴木寿明市長に認定証を手渡した。
　鈴木市長は「多くの市内外の人が蒲郡を知る機会になってうれしい」とあいさつした。沼田さんは「こんな話があったんだとアニメを通して伝えたい」と話した。
　仏島のアニメは年末に完成予定。その後、市内で子ども向けに上映会を計画している。
【林大二朗】