田原福江小の森下さんが国内で3例目の大発見で市長表敬

2022/08/28 00:00(公開)
トゲナナフシのかごを挟む山下市長と森下さん=田原市役所で
トゲナナフシのかごを挟む山下市長と森下さん=田原市役所で
 田原市立福江小学校6年生の森下泰成さんが、国内で3例目となるトゲナナフシの雄を発見した。非常に希少な例で26日、田原市役所で山下政良市長らに報告した。
 ナナフシ目の昆虫で、体長6㌢。国内では関東以西に広く生息し、山林などで見られる。動きはゆっくりで飛ばない。雌が単独で繁殖する単為生殖が特徴。
 森下さんは小学1年生の頃に三重県であった「全国こども昆虫キャンプ」に参加し、トゲナナフシの雌を手に入れた。以来自宅で飼育を続け、現在では7世代目になる約100匹を高さ約1㍍のケースで育てている。これまでに約500匹を卵からふ化させた。
 6月頃、育てている個体の中で1匹だけ大きくならないものを見つけた。雄ではないかと感じ、岐阜県の名和昆虫博物館に相談。鑑定の結果、雄と分かった。雄個体は同館に寄贈されている。
 発見時の興奮を振り返り、森下さんは「雄は生まれないと思っていた。生命の不思議を感じた」と語った。山下市長は「すばらしい成果。将来がとても楽しみ」と激励した。
 森下さんは日本さかな検定協会(東京都)の「日本さかな検定」1級に最年少で合格している。「トゲナナフシの研究は一生続けたい。魚の研究者にもなりたい」と夢を膨らませている。【岸侑輝】
森下さんが見つけた雄のトゲナナフシ(提供)
森下さんが見つけた雄のトゲナナフシ(提供)
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