蒲郡市のクリエーティブ会社「CONTE」社長の吉口慶さんと、同市で介護施設「デイサービス大倖」を運営する「水車」社長の増山大祐さんは、介護情報共有AIシステム「ケアリレー」を共同開発した。介護現場の深刻な人手不足と記録業務の負担をAIの力で解決しようという試みが「第25回東三河ビジネスプランコンテスト」で特別賞を受賞した。
介護現場では申し送りや記録業務に職員が追われ、利用者へのケアに十分な時間を割けないことが常態化している。施設を経営しながら現役の理学療法士として現場に立つ増山さんは「小さな気づきをチーム全員で共有できるかどうかが、ケアの質に直結する」と考え、友人の吉口さんに相談したことで開発が始まった。
2人は、日々の利用者の記録をもとにしたモニタリング書類の作成に取り組む中で、AIツール「ChatGPT」を使用することで大幅な業務時間の削減に成功したことをきっかけに注目し、AIを活用したシステムを作り上げた。
ケアリレーは、マイクやタブレットに向かって話すだけで、その言葉をAIが自動的にテキスト化し、勤務交代時の申し送りや日々の記録としてチーム全体が把握しやすいよう文章化する。また、既存の介護記録ソフトとの共存も可能で、パソコン操作が苦手な職員でも使いこなせるよう設計している。
現在、「デイサービス大倖」でテスト運用をしている。増山さんによると、文章入力の苦手な職員やシニア層の職員でも簡単に使いこなせ、一人ひとりからより多くの情報をまとめあげるようになったことで、利用者へのケア向上にもつながっているとした。
増山さんは「革命ぐらいの変化。利用者の薬の飲み忘れなどの情報共有が劇的に改善されたことで、ミスが減った」と強調する。
今後は運用中の「デイサービス大倖」でデータを集積し、今年中の本格リリースを目指す。蒲郡市内の事業所から優先的に支援を進め、東三河や県、全国へと展開していく計画だ。月額利用料は1万~1万5000円、初期導入費は15万円を想定している。
吉口さんは「介護現場には、今後も課題が多くなってくると感じている。誰でも使え、導入しやすさに重点を置いた『ケアリレー』を活用し、人手不足の課題を解決できる一つのツールになってほしい」と話した。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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