豊橋市は市立保育園と認定こども園で、おむつのサブスクリプション(定額課金)を正式に導入した。民間サービスを使った試行期間で保護者や保育士の満足度が高かった。中でも、登園時の荷物が減る点が好評だったようだ。
市内5園で9月から2カ月間、無償でおむつの定額サービス「手ぶら登園」を利用できる試行期間を設けた。0~2歳児250人のうち111人が利用した。市保育課によると11月の有料化後も6割が継続。乳児専門の新吉保育園では約7割がサービスを受ける。
試行期間に利用した保護者アンケートでは、替えおむつの荷物が減ったことに92%が満足していると答えた。園内での取り違えを防ぐため、おむつに園児の名前を書く必要がなくなった点も85%が支持した。
一方、おむつの管理や履き替えを担う保育士からは「枚数を気にせず使える」ことが83%と高い満足度を示した。他にも4割以上が管理の手間などが省け、保育に専念できる時間が増えたと答えている。
松葉町3の「くるみ保育園」はフルタイムで働く保護者が多く、試行期間に乳児53人の8割が利用した。11月以降も半数余りの22人がサービスを受けている。豊橋駅に近く公共交通機関の利用者が多いことから、荷物の軽量化につながるサービスが好評だという。
古林育恵園長は「名古屋市や刈谷市、静岡県内へ通勤する保護者が多いので、荷物軽減の恩恵は大きいと思う。新入園児の保護者向けの説明もしやすい」と話す。
【加藤広宣】