小児がんに関わる人たちへの支援活動をする「レモネードスタンド 海に咲くひまわり」は10日、豊橋市菰口町の「JAファーマーズマーケット吉田方店」で、募金活動に「レモネードスタンド」を開いた。100円で1杯のレモネードと交換できるほか、50円で楽しめる輪投げも用意。浄財は小児がんの治療をする病院や研究機関などに寄付する。11日も午前9時~午後1時にある。
レモネードスタンドはアメリカの夏の風物詩。子どもたちが小遣い稼ぎや社会勉強のため、自宅の前の路上などでレモネードを売る。ある時、小児がんを患った子どもが、自分と同じ境遇の子を支援するためスタンドを活用したのがきっかけとなり、レモネードスタンドでの小児がん支援運動が広まった。
海に咲くひまわりの請井咲子さんは、自身も「がん」経験者。2021年にステージ3の判定を受けた。入院中に気が滅入っていたところ、同じく入院中であろう子どもたちが元気に話す声に勇気づけられたという。「闘病生活で子どもたちから元気をもらいました。がんと戦う子どもらへ恩返しをしたいという思いで活動を始めました」
請井さんがスタンドの開催を決めたのは3週間ほど前。レモネードスタンド普及などに力を注ぐ「レモネードパーク」の「全国一斉レモネードスタンド 2023」を知り、開催場所を探したところ、JAファーマーズマーケット吉田方店が二つ返事で場所などを提供してくれたという。
スタンドでは、請井さんの小学生の子どもや友達が手伝った。行き交う人が足を止めてレモネードを味わい、中には募金だけして立ち去る人も。
この日は、子どもを小児がんで亡くした尾川裕美さん、「がんサバイバー」でありコスプレ姿でボランティア活動をする「たんたん炭治郎」さんらも応援に駆け付け、人々と触れ合った。
請井さんは「皆さんの温かい心のおかげで開催できました。小児がんと戦う子どもたちはたくさん居ます。そうした子たちを一人でも多く助けたい。多くの人が支援のレモネードスタンドを開いています。ご支援いただけるとうれしいです」と語った。
【夏目敬介】
スタンドを開いた請井さん(中央)、応援にきた尾川さん㊧、たんたん炭治郎さん(撮影のためマスクを外しています)