「景観を守りたい場所」事業者に申し入れへ

2023/07/25 00:01(公開)
古戦場の太陽光発電建設計画への対応方針を示す下江市長=新城市役所で
新城・古戦場の太陽光発電施設計画

 新城市指定文化財の史跡「長篠戦役設楽原決戦場跡」の一部の民有地で太陽光発電施設計画が進められることについて、下江洋行市長は24日、「住民有志から計画取りやめの要望書が出ていることと、市として景観を守りたい場所であることをしっかりと事業者に伝える」と対応方針を示した。8月4日に事業者へ直接申し入れるという。
 同市八束穂にある現場は1575年にあった「長篠・設楽原の戦い」で織田・徳川軍が陣地を張った場所の近く。連吾川左岸に位置する。市は1972年に流域の川路、竹広、八束穂、須長の4地区を市指定史跡とした。
 太陽光発電システム施工販売の「エクソル」が史跡内の農地約1700平方㍍に設置を計画する。市によると5月25日に事前協議申出書が提出された。
 今月18日には住民有志「設楽原をまもる会」が歴史的景観を損なうとして計画の取りやめを求める要望書を下江市長に提出した。
 24日にあった記者会見で下江市長は8月4日に東京本社を訪れて申し入れるほか、市内にある他の史跡でも建設計画が上がらないよう今年度施行した「太陽光発電設備設置条例」の改正を検討することを明らかにした。
【安藤聡】
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