豊橋市長選の告示まであと２日。今後４年間の市政運営を担う次期市長候補に求める政策とは何だろうか。市内各地で聞いた声を２回にわたり紹介する。

食品加工会社員、高坂純子さん（37）

　中小企業に優しい施策を望みます。最低賃金の引上げや原料費高騰で苦慮しています。

　中心市街地で再開発が進んでいます。広小路一丁目でも再開発が本格化しそうです。高齢者や子どもにも優しいまちづくりになればと期待しています。車を使わなくても快適に暮らせるまちづくりにも期待しています。

　豊橋公園での新アリーナ建設は、新しい集客施設になると思います。多くの来場者がスポーツや文化イベントなどを楽しむだけではなく、周辺の商店街や企業など地域との交流で経済を循環させてほしいです。（下五井町）　

会社員女性（56）

　特に望むのは防災対策です。築年数か分からないような避難場所の再整備や、備蓄品の充実に力を入れてほしいと思います。草刈りなど道路の維持管理もよく考えてほしいですね。

　物価高で少しでも安い店を探し回るのですが限界があります。市独自に追加の経済対策を講じてほしいです。豊橋のまちは、にぎわいが感じられません。食料品以外は近隣市へ買いに行くことがほとんどです。でも、新アリーナ計画は「建てれば赤字が続く」と聞きます。それなのに建てる意味がわかりません。（大清水町）

書道家　林田かほるさん（47）

　美術博物館など文化施設の利用料が上がっています。気軽に趣味を楽しむ人が発表するには高いと感じます。施設維持費が必要なことは理解できますが、地域文化の芽を摘むことなく裾野を広げるため、以前の水準へ戻して使いやすい環境を整えてほしいです。

　新アリーナは完成後が重要です。バスケットボールの試合やコンサートなどの集客イベント時でも、周辺の渋滞対策を講じてほしいです。豊橋公園内の他の施設利用者が駐車に困らないよう、配慮が必要と思います。（飯村北１）

薬局経営男性（71）

　青少年の健全育成とまちの治安強化をお願いしたいです。広小路通りなどの中心街では、路上喫煙禁止などマナー違反を取り締まってほしい。

　労働者の賃金アップなど企業の負担を増やすのではなく、固定資産減税の抜本的改革が必要と思います。市民負担率を下げる施策を求めます。

　まちのにぎわいに必要なのは、一過性のイベントではなく「豊橋に来たい」という魅力の発信です。再開発は床面積と固定資産税の増収が目的になりつつある。ハードとソフトの両面で充実を図る必要があります。新アリーナは豊橋駅など徒歩圏の環境づくり、費用対効果が高い規模を考えてほしい。（広小路１）