豊橋張り子の面づくり講習会 後継者育成へ保存会

2023/12/25 00:01(公開)
鬼面作りを学ぶ新会員ら=三ツ田屋で
 「豊橋張り子保存会」は、後継者をつくるため「豊橋張り子の面づくり」講習会を二川町の古民家「三ツ田屋」で開いた。11人が伝統技術を学んだ。
 「豊橋張り子」の技術と文化を後世に残そうと、作り手のいなくなった「豊橋鬼祭」の鬼面などの製作や保存に力を入れる会。郷土玩具の研究や収集と普及に努め、日本文化の良さを広める「豊橋竹とんぼ会」が母体だ。竹とんぼ会は、豊橋張り子面の最後の工人と言われる豊田三良さんから引退時に型を受け継ぎ、2017年から技術継承に尽力。豊田さんの型での面製作や指導に力を入れ、3年前に保存会を立ち上げた。
 今回、会員の高齢化などを考え、製作と指導ができる若手を増やそうと赤鬼面のワークショップを企画。過去の展示会などを通して張り子に関心を持った20~80代の11人が新会員となった。
 保存会の今泉利雄会長、兵藤寛司さん、百嶋盛之さんを講師に、今月2日から毎週土曜に開催。初回は型に和紙を張り、2回目は胡粉塗り。3回目は顔の色塗り、最終の23日は顔を描きニスを塗った。参加者は伝統技法を身に着けようと熱心に話を聞き、丁寧に面を作った。
 マレーシアから日本に来て26年の張方來さん(46)は「絵を描くのが好きで、展示会で面を見て魅力を感じた。製作はとても楽しい」と話す。兵藤さんは「海外にも豊橋文化の魅力が広まればうれしい」と語る。
 今後は天狗(てんぐ)面の勉強に入る。「参加希望者があれば加わってもらいたい」と兵藤さんらは期待を寄せる。 

安久美神戸神明社で25日から展示会

 同会は豊橋市八町通3の安久美神戸神明社で開かれる「豊橋鬼祭」(来年2月10~11日)と豊橋張り子の面をPRしようと、神明社の額殿で豊橋張り子の鬼面や天狗面の展示会を25日から開く。来年1月14日午前まで。
 2018年から続ける。展示は今泉会長、兵藤さん、百嶋さんの作品と、三ツ田屋のワークショップでの作品、地元の市立豊城中学校生徒や今年2月に指導した市立八町小学校児童の面など約110点。勇壮な鬼面や天狗面に加え、鍾馗(しょうき)面なども。
 額殿は午前9時から午後4時まで観賞できる。31日の大みそかから1日にかけては夜間も公開する。
【田中博子】
展示作品を紹介する竹とんぼ会の皆さん=安久美神戸神明社で
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す

虹の森 蒲郡信用金庫 光生会 さわらび会 住まいLOVE不動産 藤城建設
158商品のおすすめドッグフードを比較 hadato 肌を知る。キレイが分かる。 全国郷土紙連合 穂の国