唯一無二の音楽性で世を沸かせ、57歳で死去した米国の歌手プリンス（１９５８～２０１６年）を紹介する企画展「プリンスってこんな人」が14日、蒲郡市立図書館で始まった。28日まで（月曜休館）。
　プリンスに関する著書がある市職員の水野弘淳さん（49）の収集品展。切り抜きやチラシ、写真、レコードのほか、各種資料やグッズなどコレクションの中から計４００点を展示した。
　映画「バットマン」（１９８９年）のテーマ曲「バットダンス」でファンになって以来、関連品を集め続ける自称「プリンス学芸員」。昨年３月に「ひろあつ」名義でシンコーミュージックから「プリンス　もう一つの小宇宙～提供曲から分析する知られざる姿～」を出版。図書館への寄贈を機に展示が実現した。
　会場を意識し、書籍が中心。「スーパースタープリンス」「アカデミー賞受賞」「音楽史に残る天才」などテーマ別で展示した。国内外の音楽誌や英国の写真家による写真、ツアーパンフなどがずらり。棚一面に並ぶレコードは圧巻で、幅広い音楽性が分かる試聴コーナーも。「マイケル・ジャクソンやマドンナと並ぶスーパースターだが国内の認知度は低い。多くの人に知ってほしい」と水野さん。「とにかく独創的で特別なミュージシャン。少しでも心に止まり、聴いてもらいたい」と話す。
　市内外から愛好家が訪れ、資料を眺め、記念撮影し、仲間同士でプリンス熱を語り合っていた。碧南市の杉浦重子さん（52）は「中学２年からのファン。コレクションの数にも、きれいな保管状態にも驚いた。公共施設での展示に感動した。期間中にもう一度来たい」と語った。
【田中博子】