7カ所で雨漏り 老朽化が進む豊川市文化会館

2024/01/18 00:00(公開)
老朽化が進む豊川市文化会館=豊川市代田町で
 豊川市文化会館が老朽化により、雨漏りするなどの問題が出ている。また洋式トイレや駐車場が少ないという課題もある。市は将来的に建て替えを検討しているが時期は未定。
 1978年6月に開館した。2階建て延べ7503平方㍍。1328席の大ホール、452席の中ホールを中心に、大小4カ所の会議室、展示室などがある。コンサート、落語、カラオケ大会、各種発表会など、さまざまな文化行事に利用されている。
 築45年後が経過し老朽化が顕在化している。雨漏り被害が目立っており、大ホールと中ホールの間の通路、階段、中ホールの男女トイレ、中ホールロビーなど計7カ所で確認されている。
 2021年には大ホール舞台上で、新体操の発表会に参加していた子どもが、雨漏りによる水で滑って転倒する事故があった。幸いけがはなかったものの、約2500万円かけて大規模な改修工事をした。担当の文化振興課では「舞台の雨漏りは重大と考え改修した。通路やトイレは、大雨や台風など年間で数日のみの雨漏りだけなのでバケツを置いて対応している」と話す。
 トイレに和式が多いことも課題にあがる。現状では洋式は2~3割程度。利用者からは「高齢者は和式を使うのが大変。和式の使い方を知らない子どももいる」として洋式を望む声が届くが転換は進みが遅い。
 また駐車場も少ない。オープン当初と違い、車は1人1台の時代になった。現状では大ホールと小ホールでイベントを同時開催すると、駐車スペースが足りなくなるため、同時開催しない運用をしている。
 建て替えについては、検討しているものの時期は未定。竹本幸夫市長は、「市役所の建て替えをすることになり、文化会館の建て替えは遅くなる」と語っている。現在はイオンモール豊川の臨時駐車場になっており、アスファルト舗装がされている場所を計画するが、正式決定はしていない。
 一般的に公共施設を建設する場合、基本構想、基本計画、基本設計、実施設計を経る。文化会館は基本構想の策定にも着手しておらず、完成までには10年、20年、それ以上かかるかもしれない。
 利用者は「洋式トイレが少ないのは問題がある。雨漏りも対策してほしい。本当は一刻も早く新しい会館を建設してほしい」と話す。
 文化振興課は「現状は音響、空調の更新を中心に、機能の維持に努めています。将来は建て替えを検討しているので、雨漏り対策になる億単位の費用がかかる全面改修をするのは難しいのが現状」と説明した。
【竹下貴信】
雨漏りの跡が残る天井
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