豊橋出身の林元検事総長、危機管理の要点を説く

2024/02/08 00:00(公開)
危機管理の要点を述べる林元検事総長=ホテルアークリッシュ豊橋で
 豊橋市出身で元検事総長の林真琴弁護士が6日、「ホテルアークリッシュ豊橋」であった東三河広域経済連合会の「東三河経済フォーラム」で、組織の危機管理について講演した。検察組織の改革やジャニーズ事務所の不祥事に伴う再発防止特別チームを率いた経験を踏まえ、組織の危機管理の要点などを説いた。
 名古屋刑務所での受刑者虐待事件(2001~02年)や大阪地検特捜部での証拠改ざん事件(10年)など、内部の不祥事が起きるたびに組織改革を担った。
 刑務所改革では独特の閉鎖性を改め、教育的処遇や刑事施設視察委員会の導入で「開かれた刑務所」を提唱。約100年越しで監獄法の廃止へとつなげた。大阪地検特捜部の不祥事への対応では刑事訴訟法改正への契機となり、取り調べの可視化や司法取引が導入された。
 このような経験を振り返り、林氏は「検察や法務省の不祥事に向き合ったことで、100年ぶりの各種法改正へとつなげることができた」とした。
 昨年はジャニー喜多川氏の性加害問題を受けた外部専門家の再発防止特別チームを率いた。一連の調査では「細密な事実認定ではなく、概括的な認定で被害の全体像をつかむこと」に重点を置いた。そのうえで「時効が過ぎた案件も多く、法的責任ではなく再発防止へ向けた原因究明や代表辞任によって事務所救済策を図った」と説明した。数多くの組織改革の経験から「ジャニーズ事務所には、変化への最後のチャンスと提言した」と語った林氏。「不祥事対応には徹底して、うみを出し切る覚悟で、変革を求めることが肝心だ」と要点を示した。
【加藤広宣】
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