記念式典と記念展「ブルターニュの光と風」開場式

　豊橋市美術博物館の大規模改修工事が完了した。２月29日、オープン記念式典と記念展「ブルターニュの光と風」の開場式が開かれた。リニュアールオープンは１日。

　１９７９年６月に開館。郷土ゆかりの美術や歴史、考古、民俗資料を中心に調査、収集して展示するほか、多彩なジャンルの企画展に取り組んできた。老朽化に伴い一昨年６月から改修を進め、最新の空調設備や照明機器を導入し、エレベーターやキッズスペースも設けた。
　式典には関係者約２５０人が出席。浅井由崇市長は「美術と歴史、文化の拠点として魅力が発信できるよう今後も努力を続けたい」などと述べた。市議会の近藤喜典議長、仏カンペール美術館のギョーム・アンブロワーズ館長のあいさつもあった。
　リニューアルにあたり象のオブジェやマット、児童図書や本棚などキッズスペースの備品一式を寄贈した国際ソロプチミスト豊橋への感謝状贈呈があり、浅井市長から小野全子会長へ手渡された。また、オープンに際して寄贈された奈良美智のアクリル画２作のお披露目もあった。国内外で絶大な人気を誇る。「Untitled」「黒頭巾」でいずれも１９９６年作。にらみつけるような鋭い視線を投げかける子どもが描かれている。90年代の奈良の特徴だ。寄贈した田原市の藤城マツさんへ浅井市長から感謝状が贈られた。
　テープカットの後は内覧会があり、１階ではカンペール美術館のコレクションを中心に、現地の風土や人々を描いた近現代の絵画を紹介する「ブルターニュの光と風」を学芸員が解説。来場者が新しくなった施設とともに作品を鑑賞した。２階では地域の歴史文化を紹介する「とよはしの歴史」の案内もあった。
　企画展は４月７日まで（会期中無休）。一般・大学生１２００円、小中高生６００円。「ほの国こどもパスポート」持参の小中学生は無料で、豊橋市内の70歳以上の人は割引料金６００円。
【田中博子】