名鉄西浦駅舎跡地に待合所 蒲郡市が23日オープン

2024/03/23 00:01(公開)
新しく完成した西浦駅待合所と設計した野中さん(中央)ら=蒲郡市西浦町で(22日午後2時頃に撮影)
 蒲郡市は、老朽化で取り壊した名鉄蒲郡線の西浦駅舎跡地に、新しい待合所を建設した。23日に待合所を設計した横浜国立大学大学院2年の野中美奈さんと大月菜子さん、1年の飯島あゆみさんを招いたオープン二グセレモニーと各種イベントを開く。
 1936年に三河鉄道の西浦駅として開業し、48年に蒲郡線の駅になった。通勤通学だけでなく西浦温泉の宿泊客が利用した。開業当初からあった駅舎は老朽化のため、2022年秋に名鉄が取り壊し、現在は無人駅となっている。
 駅舎が住民の心のよりどころだったことや、観光の重要な拠点になっていたことから、市は約3600万円かけて、トイレを併設した木造平屋建ての待合所を整備することにした。柔軟な発想を持つ高校生以上の学生の応援と人材育成を目的に、23年4月にコンペを開いた。
 全国から377作品の応募があった。建築の専門家が審査し、6作品まで絞った後、学生らのプレゼンテーションを踏まえ、3人の「風透る屋根の下で」が選ばれた。「住民に愛されていく場所」「このまちを表現する玄関口にふさわしい場所」にするため、自分らが納得するまで議論を重ねて、アイデアを取りまとめた。
 待合所は、細い柱と登りはりを二重にして風通しをよくし、西浦の豊かな自然の海風を感じられるような造りを採用したほか、線路とホームなど既存の施設とも調和するデザインにした。また、1日を通して光と影の変化を見てもらいたいと、屋根には細長い板のルーバーを取り入れ、木影のような光を表現し、居心地の良い空間にした。
 野中さんは「西浦の良さと、時間の変化で見え方が変わる光と影の面白さを待合所に取り入れた。西浦の魅力を再確認できる場所にして、多くの人の記憶に残る場所にしていけたらうれしい」と笑顔で話した。
 オープニングセレモニーでは式典があり、市内で6地区目となるコミュニティーバス「西浦地区潮風くるりんバス」の出発式を開く。待合所周辺のイベント広場では名鉄グッズを販売する。
【林大二朗】
待合所の模型
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