三河書芸展が開幕

2024/04/03 00:00(公開)
穂園さんや拓朗さんの作品が並ぶ会場=桜ケ丘ミュージアムで
創設者の故権田さんの思い継ぐ

 「第56回三河書芸展」が2日、豊川市桜ケ丘ミュージアムで始まった。会の創設者の権田穂園さんが2月に急逝したが、故人の思いを次男の拓朗さん(51)や会員らが引き継ぎ、例年通り盛大に開いた。7日まで。
 年に一度の発表会。権田さんの遺作をはじめ、高校生から90代までの会員約80人が154点を出品した。
 穂園さんの作品は「雑華厳浄」。仏教の言葉で、一人ひとりが違う花を咲かせ、この世をきれいに飾っていくという意味だ。力強い筆跡が印象に残る。
 拓朗さんは「ここからは心画をひたすら生き進む」で、穂園さんの字や古典を勉強していくことの決意を表現した。妻節子さんは、穂園さんが亡くなった悲しみを自作の詩にした。また王羲之の最高傑作「蘭亭序」の全324文字を会員が分担して書き、一つの作品に仕上げた。壁面が文字で埋まっている。
 拓朗さんは会を引き継ぐ予定。「父の遺志を受け継ぎ、会員と共に書を学び、会を盛り上げていきたい」と話した。
【竹下貴信】
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