木材活用コンクール 「剛の家」が優秀賞

2024/04/09 00:01(公開)
内観(長谷川健太さん撮影)
 「第27回木材活用コンクール」(日本木材青壮年団体連合会・同コンクール事務局主催)で、豊橋技術科学大学建築・都市システム学系の水谷晃啓准教授らが設計した木造平屋建て「剛な天井」(豊橋市、198.27平方㍍)が優秀賞に選ばれた。豊川市諏訪西町2の「イトコー」が施工した。
 コンクールは、木材の新たな利用や、業界の活性化を目指して1997年に創設された。今回は全国から150を超える作品の応募があり、最優秀大賞1点、最優秀賞2点、優秀賞6点など計20点が入選した。
 「剛な天井」は2021年に建築設計を研究する水谷准教授が課題研究で提出した案だった。酪農を営んできた一家が半世紀以上にわたって住み継いだ住宅を、2世帯住宅へと生まれ変わらせた。家業とは別の仕事に就き、しばらく実家を離れ暮らしていた子世帯の「両親と暮らしたい」という願いをかなえるため、22年5月に着工、23年1月に完成した。 
 本来は大規模改修が必要だったが、「できる限りもとの雰囲気を残してほしい」という要望で、既にある部材を最大限に残す耐震補強方法を考えた。水回りを中心に設けた耐震壁の集まりを、既存の梁(はり)で挟みこんで構成した「水平構面」でつないだ。古い木材と新しい木材の組み合わせからなる「剛な天井」に、断熱と防水性能を持たせることで住宅性能を大幅に向上させた。
 水谷准教授は「研究者として木材の活用法を評価されたのはうれしい。施主も喜んでくれたようで、設計して良かった」と話した。
【北川壱暉】
外観(同)
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