豊橋市向山大池町の「ギャラリーサンセリテ」で企画展「生誕100年 中村正義展-豊橋の正義さん」が開かれている。「日本画壇の風雲児」と呼ばれた作家の画業を豊橋ならではの展示で紹介している。26日まで。
正義は1924(大正13)年、豊橋市生まれ。22歳で日展に初入選し、日本画壇を背負う俊英と評されながら、37歳で画壇の因習に反発して日展を脱退、独自の画風を確立した。77年、52歳で死去した。
正義の誕生日(5月13日)に合わせ、3年前から準備を進めていた。サンセリテ収蔵品11点のほか、川崎市の「中村正義の美術館」、正義の生家、地元の収集家らの協力を受けた計21作を展示した。豊橋を描いた「ガスタンク」をはじめ、鮮やかな色彩の「花」、有名な「顔」のシリーズ、繊細に描いた猫やりんご、珍しい年賀状、パステルクレヨンを使って描いた「ちんまんの家」、ダイナミックな書作品などが並ぶ。
「何年も吟味して集めた作品。少数だが正義の全容が見てもらえる濃い内容となった。じっくり味わってもらいたい」とギャラリーの野尻眞理子さんは話す。
期間中、正義の長女で「中村正義の美術館」館長の中村倫子さんによるトークショーもあった。親類をはじめ、市内外からファンや美術評論家ら60人超が会場に詰めかけ、作家であり父である正義の人となりについて聞いた。
【田中博子】