激甚化する豪雨災害 急がれる豊橋・柳生川の治水

2024/06/04 00:01(公開)
地下河川化が進む柳生川=豊橋市入船町で
 6月に入り、大雨による災害が心配される季節を迎えた。豊橋市中心部に近い柳生川も過去、増水による市街地への浸水被害と戦ってきた。中流域では県事業で地下河川化工事による増水への対策を試みるが、さらに下流では激しさを増す豪雨にも対応可能な堤防のかさ上げが急がれる。
 柳生川中流の東小池橋から小池橋までの約500㍍は、川幅が30㍍以下で極端に狭い。新幹線や在来線のほか国道259号など鉄道や道路の7橋が集中し、拡幅での増水対策が難しい。
 豪雨に伴う増水にも耐えられるよう、この区間で増えた流量を逃がすための地下河川工事が県事業として2021年に始まった。区間を地下トンネルでつなぎ、本川の流量を抑えることで氾濫を防ぐ。
 県東三河建設事務所によると地下トンネルの掘削を終え、流入口と流出口の各施設を建てる最終段階に入った。毎秒130立方㍍の処理能力を超えた場合、さらに同70立方㍍まで地下河川で耐えられる。
 一方、増水時でも地下河川で円滑に処理できるようになり、流出ポイントより下流域での増水対策も課題となる。
 県は2016年度から堤防のかさ上げ工事を順次進めているが、区間が約4・5㌔と長く、随時可能な区域から着手しているという。今年度は汐田橋西側の両岸で着工している。
 中流から河口付近までの流域5校区では、昨年度から県などへの早期整備へ向けた要望活動を本格化した。5月の県に続き7月には国土交通省への要望を予定。激甚化する豪雨災害に備え、予算措置と整備のスピードアップを求めたいという。
【加藤広宣】
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