高校野球愛知大会 豊川・鈴木主将の活躍を前主将が振り返る

2024/07/24 00:00(公開)
遠渡さんと鈴木主将=豊川高校で(遠渡さん提供)
 「第106回全国高校野球選手権愛知大会」5回戦で豊川は大成にコールド負けし、春夏連続出場の夢が途絶えた。初の東海大会出場、38年ぶりの明治神宮大会、10年ぶりのセンバツの出場と歴史に残る1年でもあった。チームを一つにまとめたのは、主将の鈴木貫太だった。
 前主将で駒澤大学1年の遠渡真輝人さんは「入学当時、鈴木は皆を引っ張っていくタイプには見えなかった」と振り返る。母紀美代さんも「末っ子タイプ」と話す。それでも、野球に対しては誰よりも真剣に取り組む姿が印象的だったという。
 鈴木はベンチ入りした1年秋は二塁手。先輩の遊撃手遠渡が故障し、2年春にコンバートされた。最初は一塁までの距離が遠くなって苦労したというが、何度もノックで基本動作を繰り返した。遠渡さんに守備のポジショニングを聞くこともあった。今ではチーム屈指の守備力を手に入れた。
 昨夏の新チームで主将になった。遠渡さんは「試合中に投手に声を掛けたり、ほかの選手に指示を出したりする姿が見られるようになった。自分はプレーで引っ張るタイプだったから、すごいなと見ていた」と語る。
 春夏連続出場を目指した今大会、初戦の愛知啓成に7対1、4回戦の岡崎工科には12対0のコールド勝ち。順調に思えたが、遠渡さんにはそうは見えなかった。「相手も徹底的に豊川を調べてくる。追われる立場になってつらいだろなと思っていた」
 大成戦は大学で中継を見ていた。「いつもよりも表情が硬かった」と遠渡さん。鈴木は「甘かった」と自分を責めたが、長谷川裕記監督は「彼なりの引っ張り方でやってくれた。チームをまとめるために頑張ってくれた」とねぎらった。遠渡さんは「自分たちにできないことを成し遂げた。本当にすごいよ」と話した。
【北川壱暉】
最終打席に安打を放った鈴木主将㊧=豊橋市民球場で(22日)
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す

住まいLOVE不動産 光生会 藤城建設 さわらび会 虹の森 蒲郡信用金庫
hadato 肌を知る。キレイが分かる。 豊橋法律事務所 ザ・スタイルディクショナリー 全国郷土紙連合 穂の国