スズキ自動車は27日、鈴木修相談役が悪性リンパ腫で25日に亡くなったと発表した。94歳だった。葬儀は近親者で執り行った。後日、「お別れ会」を開く。
1930年岐阜県下呂町(現下呂市)生まれ。53年中央大学法学部卒。中央相互銀行(現愛知銀行)入行。58年、鈴木家の養子となり鈴木自動車工業に入社。63年取締役、78年社長、2000年取締役会長、08年社長兼務、21年から現職。
軽自動車「アルト」の開発を主導して業績を立て直した。いち早くインドへの進出を始め、同国の自動車販売台数の半数を占める。同国から勲章を受けている。フットワークが軽く、現場主義を貫いた。
大村秀章知事は「かつて、豊川市には浜松市以外の初の生産拠点として、軽乗用車やオートバイを製造した豊川工場がありました。多くの雇用を生み出すなど、当地域の活性化に大きく貢献していただきました」とコメントを発表した。
元新城市商工会長の本多克弘さんは「2010年の講演会で軽トラ市を視察してもらい、『向こうが見えるのが実にいい』と感想を述べたのが印象に残る。日本酒をそろえるのが好きで関谷醸造の『空』をプレゼントすると喜んでくれた」と振り返った。
「しんしろ軽トラ市ワーキンググループ」リーダーの森一洋さんは「軽トラ市に5回来てくれました。対外的に紹介してくれたので視察が増えた。全国3大軽トラ市として押し上げてくれた人でもある」と感謝した。
新城市の下江洋行市長は「軽トラ市の発展やまちづくりの応援団として何度も足を運んでくれました。持ち前の人柄と存在感は多くの市民の心をつかみ、笑顔と元気を与えてくれました」とコメントした。
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