新旧の名作を上映する市民有志による映画祭「第23回とよはしまちなかスロータウン映画祭」が19日、豊橋市の「穂の国とよはし芸術劇場プラット」で開幕した。初日恒例のシネマ&トークには女優の安藤サクラさん(38)が登場。映画の制作秘話や自身の役作りについて語った。730人の観客が聴き入った。
安藤さんの主演作のうち、引きこもりの独身女性が恋とボクシングに目覚める「百円の恋」と、特殊詐欺の受け子リーダーを演じた「バッド・ランズ」を上映した。その後、サプライズ登場した武正晴監督とともに登壇した安藤さんは、「百円の恋」について「低予算の映画で、小さな映画館から口コミで上映館が増えていった。フラフラになりながら上映会に顔を出した」と回想した。
プロさながらのファイトシーンが見どころだが、安藤さんは「プロボクサー相手のシーンは過呼吸になるくらい怖かったが、仲間が『大丈夫だよ』と励ましてくれた。今思えば『もっとこういう風にせりふを言えばよかった』などと後悔することもあるが、寿命が縮んだことの罪悪感が生まれるほどの力を出し切れた。宝物のような時間だった」と振り返った。
「百円の恋」で安藤さんは「第39回アカデミー賞」の最優秀賞主演女優賞を受賞した。10年たった昨年は、中国でリメーク版が上映され大ヒット。安藤さんは「感謝を伝えたい」と映画オリジナルTシャツを作った。昨年には都内での10周年イベントも開催され「今でも愛されていることは幸せ」と感謝した。
初めて訪れた豊橋の印象について「水上ビルが面白いですよね。映画監督に豊橋出身者が多く、映画の街という印象」と話した。
最終日のシネマ&トークには豊橋出身の女優松井玲奈さん、1月25日のアフターアワーズには女優の片桐はいりさんが登場する。そのほか、国内外のコメディー映画やドキュメンタリーなど新旧16本を上映する。
映画券は、前売り600円、当日800円。詳しくはホームページで。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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