豊川市は1日、人権講演会「インターネットと人とのかかわり合い」を市文化会館で開いた。ネットで言われなき中傷をされた経験のあるタレントのスマイリーキクチさんが講演。「ネットの投稿には責任を伴い、それまでの信用や地位をすべて失うこともある。誰もが加害者になる可能性がある」などと訴えた。
SNSなどでの人権侵害について理解を深めてもらう。スマイリーキクチさんは、SNS上の言葉の暴力で「子どもが自殺に追い込まれる」「犯罪者と関係がまったくないのに、その親族として投稿され会社にも影響が出た」などの事例を紹介し「最初に投稿した人は加害者だが、拡散した人も加害者になる」と指摘した。自身は、殺人犯にされたうえ、家族を殺すとまでネット上に書かれていたとし、生活にも大きな影響が出たという。
「加害者は、正義感でやってしまう。悪いやつをさらすのは、制裁であり正義感ではない。言論の自由ではなく、言論の責任も大切」などと訴えた。その上で「ネットでは自分の気に入った情報がどんどん来る。ネットだけで情報を得ていると、中傷をするだけでなく、陰謀論まで信じてしまうことがある」と指摘。「周りの人に聞くなどして、情報が本当に正しいのかを検証してほしい」と述べた。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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