終戦直後、豊橋市南部の台地「天伯原」に開拓団が入植してから80周年を迎える。式典などが23日、市立天伯小学校であった。入植者の家族らでつくる実行委員会主催。音楽コンサートなどもあった。
天伯原は1945年秋、政府が陸軍演習場跡地を農地活用すると決めたことを受け、開拓団が入り、梅田川以南を開墾した。68年の豊川用水通水で野菜や花の生産地となった。76年には豊橋技術科学大学が開学した。
イベントは入植者2世の鳴沢一さん(87)を中心に企画した。男声合唱団員として活動しており、音楽と一緒に歴史を伝えようと開いた。長坂尚登市長、豊橋技科大の若原昭浩学長、衆院議員の根本幸典氏、竹上裕子氏らをはじめ約200人が参加した。
コンサートは市内で活動する合唱グループや、豊橋技科大ジャズサークル、舞踊「紫会」が出演。「豊橋女声コーラス」「男声合唱団ふんけんクラブ」「サクラカンタービレ」の3団体が一緒に「乾杯の歌」(ベルディ)を歌い上げた。
式典では鳴沢さんが講演。戦時中は隊内生活の厳しさから陸軍の兵隊の間で「鬼の天伯 地獄の高師 流す涙が梅田川」と呼ばれていたこと、開墾後にはスイカ、麦などが栽培されたことを紹介した。式後の取材に「あと20年で戦後100年。これから歴史をどう伝えていくのかが大事だ」と語った。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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