豊川の訪問介護サービス「ともに」、移動支援で生活の質と幅を広げる

2025/04/07 00:00(公開)
移動支援介助サービスで友達と一緒に修学旅行に行けた(いずれも提供)

 花見、行楽地、温泉。豊川市伊奈町の訪問看護ステーション「ともに」には、そんな場所に行ってみたい体が不自由な人からの「移動支援」の問い合わせが増え続けているという。

 

 男性看護師5人を含む11人の看護師や理学療法士などが所属し、障がいのある子どもからお年寄りまでを対象にサービスを提供している。平野真生代表は、このような積極的な移動を伴う介助への問い合わせが増え続けていることから、移動介助専門のサービスを始めた。

 

 実際にあった例として、末期がんで入院する80代後半の男性の妻から「満開を迎える豊橋市の二川駅の桜を見に行きたい」という問い合わせがあり、介助したという。また、豊橋市に住む中学生の子どもを持つ両親が「ディズニーランド周遊を含む修学旅行に参加したい」という子どもの夢を何とかかなえたいと相談してきた。「ともに」は男性2人を同行させて介助した。「普段負担をかけている家族にさらに負担をかけたくないので、一人で温泉に行きたいのですが介助は可能ですか?」という問い合わせがあった。他にも「スーパーに行きたい」という要望にも応えている。生活の質を上げるため、支援を続けている。

 

 平野代表は「仕事で同行できないというご家族や、老々介護で身動きが取れないご夫婦、それに家族にこれ以上の負担をかけたくないというご本人からも、移動支援へのお問い合わせをいただきます。普段はしかめ面ばかりだった利用者さんが笑顔になったとか、人生の貴重な経験をしたとか、うれしい言葉をいただきます」と語る。

 

 移動に介助が必要な独居老人や自力での生活が困難な人は今後も増え続ける。一人ひとりの人生の質を高めるという意味でも、一括したサービスとして、障がいのある人の移動支援が注目される。

介助で桜を見に来た末期がんの男性。久々に笑顔が浮かんだ
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関健一郎

鎌倉市出身の45歳で四人の子育て真っ最中。NHK記者として11年仕事をしてきた。その後、豊橋に住んで今年で10年目。東三河地域でいまだ日の目を見ぬ素晴らしい取り組みをしている企業に東愛知新聞で光を当てることができるよう取材している。趣味はサッカーと筋トレ。

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