豊川市一宮町の近田真弓さん(59)は18日、2020年に26歳で早逝した次男、賢治さんの闘病記「毎日を楽しく生きるんだ」(61㌻)を100冊、豊川市へ寄贈した。
賢治さんは2018年に大腸がんのステージ4と診断された。手術をしたものの転移しており、回復できなかった。本では賢治さんが闘病中、死ぬまでにやり残すことがないよう、行きたいところに行き、釣りや料理を楽しむ姿を紹介しながら、最期までをつづった。それぞれの場面に家族がどう思っていたのかを添えた。小学4年生ぐらいから分かる内容にした。
贈呈式が市役所であり、近田さんが竹本幸夫市長に本を渡した。近田さんは「健康な人も、そうでない人も、いつか死ぬ日が訪れる。本を通して毎日を大切に生き、やりたい事があれば、すぐに実行することの意義を伝えたい」と話し、「がんの早期発見の大切さ、周囲ががんを理解することの重要性も知ってほしい」と述べた。
竹本市長は「小中学校や図書館などに配架し、多くの人に読んでもらえるようにします」と感謝した。豊川市のほか、東三河のすべての自治体、豊川と蒲郡の医師会にも寄贈する。
自費出版で3000部発行した。1200円(税込み)。豊川市四ツ谷町の四ツ谷接骨院で販売している。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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