設楽町の加藤博俊さん(72)は、町内にある幹周り3㍍以上の樹木をまとめた図録集「したらの巨木」を自費出版した。2021年から今年春まで調査した75カ所の巨木を紹介している。
町内の史跡や自然を案内する町民有志「奥三河ふるさとガイド」や環境省自然公園指導員として活動する加藤さん。07年に町教育委員会が刊行した「したらの樹木」を基に、津具地区と段戸裏谷原生林の木を加えた。
75カ所は全て現地に足を運び、幹周りや樹高などを調査。年に複数訪れて花や実など季節ごとの姿も撮影した。「東の伊呂波紅葉(いろはもみじ)」は3本の幹が合わさり、樹高約20㍍。つぼみと開花した姿、色づいた葉、雪化粧の姿を伝える。また「添沢の沼杉」は、県内で一番太さがあったと伝わる。設楽ダム水没予定地となり、移植も検討されたが不可能だったため、今年2月に伐採された。
加藤さんは「設楽町をはじめ奥三河には良い巨木がある。見て感動してほしい」と話した。各所で撮影に立ち会った徳山雅美さんは「実際に足を運ぶと、どの巨木も生き続けていることを感じた」と述べた。
1000部。1冊1500円(税込み)。設楽町観光協会で取り扱っている。問い合わせは町観光協会(0536・62・1000)へ。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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