昨シーズン限りで現役を退き、現在はクラブ運営会社のフロントスタッフとして新たな道を歩み出した太田敦也さん(41)。岡村秀一郎社長と一緒にパートナー企業や地域の連携先を巡る日々だ。生まれ育った三遠地域で、第二の人生をどう歩んでいくのか聞いた。
―現在の活動について教えてください。
◆岡村社長と一緒にパートナー企業を訪ねたり、クラブが注力する地域活動をサポートしたりしています。名刺交換をしたのも初めて。ビジネスに必須のパソコンもまともに触れたことがありませんでした。
大学卒業後はオーエスジー社員としてプレーしていました。18年前の新卒時代とはビジネス環境もずいぶん変わり、当時より分からないことが多いぐらいです。今は周囲の教えを受けながら仕事と向き合っています。
そんな状況ですが、選手時代に培った「聞いて」「行動に移し」「繰り返す」姿勢は変わっていません。
―現役時代との違いを感じる時とは。
◆バスケは試合で結果を出すことがすべてでした。会社員とは「相手にどう受け入れてもらえるか」が肝心です。プレーと同じで、相手の反応を見てその都度修正を試みます。常に失敗と改善を繰り返す「トライ&エラー」で経験値を高め続けたいです。
―第二の人生を歩み出し、キャリア形成で目指すものは何ですか。
◆選手として18年間も続けられたのは周囲の支えがあってこそ。会社員となって次はその恩返しをしたい。三遠地域のパートナー企業や連携する自治体や団体の発展を後押しし、ブースターの皆さんと盛り上がれるような企画を発信したいと思っています。
―地域とのつながりを実感できる場面はありますか。
◆企業や団体などを訪ねた時に「バスケの太田さんですよね」などと声を掛けてもらえることがあります。今でもそれがうれしいです。これからは三遠ネオフェニックスの選手ではなく「フロントの太田」で信頼を勝ち取りたいですね。
―現役時代をともにした鹿毛誠一郎さん、岡田慎吾さん(ともにSAN-ENアンバサダー)の2人と再び同じ組織で同僚となりました。
◆2人が企画する「おかげさま」プロジェクトは意識しています。自分も「追いつけ、追い越せ」の精神で新しい企画を生み出せたらと思っています。刺激し合って相乗効果につながったらいいですね。
―フェニックスブースターにメッセージをお願いします。
◆18年間の応援ありがとうございました。第2の人生はチームを陰で支える裏方です。ブースターの皆さんと一緒にチームと地域を盛り上げていきたいです。三遠地域とフェニックスを誇りに思い、活気ある地域づくりに貢献したいです。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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