bjリーグ時代からフェニックス一筋でプレーし、今季限りで現役を引退した太田敦也さん(41)に、18年の現役生活を振り返ってもらい、理想のセンター像や後輩への思いなどを聞いた。
―現役生活で印象に残っていることはなんですか。
◆中村和雄監督の時代は特に怒られてばかりでしたね。それこそ365日ずっとでした。それだけ真剣に向き合ってくれたということなのでしょう。今でも感謝しています。
―現役生活でうれしかったことは。
◆2014~15シーズンのbjリーグ3度目の優勝です。初優勝と2度目は他のチームメートの力で勝ち取った印象でした。3度目は初めて自分のプレーでチームの勝利に貢献できたと実感したシーズンでした。
―太田さんが理想とするセンター像は。
◆現役時代はゴール下に構え、高さを生かしてリバウドを奪う。たとえるなら「昔ながらのセンター」だったように思えます。最近のプロバスケの世界はオールラウンダーが主流です。でも体を張ってリバウンドを取りにいく泥臭いプレーを担う選手がもっと出てきてもいいと思います。バスケに決まった形はなく、多様なプレースタイルが見られる方が面白いです。
―今シーズン注目の選手を挙げてください。
◆フェニックスの吉井裕鷹選手です。攻守に体を張り、泥臭くボールを追い、責任感も強い選手です。日本代表選手として国際大会でも物おじせず、実力を発揮できる精神的な強さに期待しています。
―チームが年々強くなっていく様子をどう感じていますか。
◆それはうれしいですよ。自分が試合に出られるかに関係なく、一番の目標はチームが優勝することですから。昨季はメンバー同士のまとまりもあり、中地区優勝とチャンピオンシップベスト4という成果につながったシーズンでした。
―初の地区優勝を決めた2年前と比べ、昨季はどこにチームの成長を感じましたか。
◆2023~24シーズンは勝ち続けても地に足がついていない感触でした。一方、24~25シーズンは安定して勝ち星を重ねられました。22連勝中は、どんな状況でも勝てると信じられるようになっていました。
地区優勝へマジックが出てから調子が落ちかけましたが、修正して持ち直せたのは成長の証だと思います。ブースターの声援も年々大きくなったおかげで、勝利を後押ししてくれています。 (つづく)
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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