捜索救助犬「HDS‐K9」が防災担当相から表彰される リッターと奏響も豊橋市長報告に同席

2025/09/27 00:00(公開)
杉原さんと長坂市長、近藤さん(左から)。リッターと奏響も=豊橋市役所で
杉原さんと長坂市長、近藤さん(左から)。リッターと奏響も=豊橋市役所で

 今年度の「防災功労者防災担当大臣表彰式」がこのほど、都内であった。豊橋市を拠点に活動する団体「捜索救助犬HDS―K9」が表彰された。代表の杉原久依さん(53)、メンバーの近藤亘央さん(51)、救助犬の「リッター」「奏響(さゆら)」が26日、豊橋市役所に長坂尚登市長を訪ね、受賞を報告した。

 

 「リッター」を中心に2018年11月から活動を開始した。静岡県熱海市土砂災害や22年4月の新潟県の雪崩、24年1月の能登半島地震、同年8月の蒲郡市土砂災害などに出動し、人命救助や捜索に貢献した。能登半島地震と蒲郡市では「要救助者の発見に至るまでの活動は顕著」と評価された。

 

 全国の大規模災害で、捜索救助犬だからできる人命の捜索活動を主な活動とし、犬と人との共存・共生の社会を伝えられるよう目指している。コンセプトは「少しでもはやく、ひとつでも多く、その命を見つけるために」。

 

 また平時から、県や市主催の総合防災訓練などに積極的に参加し、多くの市民に対し捜索救助犬の必要性や、ペット防災の必要性なども広く啓発活動をしている。

 

 22年3月に豊橋市と災害時の出動に関する協定を結び、有事の際に捜索活動が迅速に進められるような取り組みをしている。

 

 長坂市長は「多くの現場で活躍し、市としても誇りに思います。おめでとうございます」と祝った。市と結んだ協定について「災害はいつ起きるか分からないので心強い。犬には人にはない繊細な感覚がある。今後の活躍を期待しています」と語った。

 

    ◇

 杉原さんの言葉は以下の通り。

 この受賞は、私どもの活動をご支援くださる全ての方々のお力添えや、職場、友人、家族の理解と協力があってこそのものと受け止めております。関わってくださる全ての方々に深く感謝いたしますとともにこの受賞を糧とし、今後の活動の幅をさらに広げてゆけるように努めて参ります。

 また、これを機に一人でも多くの方に救助犬たちの存在や活動を知っていただけるとうれしく思います。引き続き、私どもの活動のご支援、ご理解、ご協力いただけますと幸いです。

 最後に、2022年の県への推薦に続き国への推薦のためにご尽力くださいました豊橋市防災危機管理課の俵田さんに心よりお礼申し上げます。ありがとうございます。

 

 

表彰された皆さんと坂井学防災担当相(前列中央)=都内で(内閣府のサイトから)
表彰された皆さんと坂井学防災担当相(前列中央)=都内で(内閣府のサイトから)
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山田一晶

1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。

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