長野県飯田市在住の画家、山本武夫さんと、娘の長田和(なごみ)さんによる「平和」がテーマの2人展が、豊橋市馬見塚町のギャラリー茶房「田園」で開かれている。12日まで。
1938年生まれの山本さんは、国内外で受賞を重ねる画家。豊橋は妻の古里で、和さんは在住だ。長年ピエロなどを描いてきたが、ガザやウクライナ情勢に心を痛め、現在は戦地の人を題材に平和を訴える作品を生み出している。
68年生まれの和さんは、ものづくりが得意で、ビーズアクセサリーや和紙人形作りなどに打ち込んできた。約2年前に未塗装の素体に手を加える「カスタムドール」を知り、製作に励んでいる。和さんも平和を思い、子どもたちの将来の幸せを願いながら愛らしい人形を作ってきた。
今回、個展計画中の武夫さんが、和さんの人形に感動し親子展を持ちかけた。
武夫さんはパステル、水彩、油彩の34作を発表。メインの「ガザ母子像」は報道写真をヒントに描いた一作だ。重めの色を重ねて戦禍の人々の苦悩を表す作品のほか、シンプルな心象風景や童子などの絵も並ぶ。ハガキや画集も販売中。
一方、和さんのドールは10体。素体以外はすべて手作りで、樹脂粘土の目や毛糸の髪を付け、自ら縫った革靴や服を着せ、手作りのソファに座らせた実に手の込んだ作品だ。
ジャンルは違うが、2人の平和への熱い思いが感じられる内容となっている。
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愛知県豊橋市生まれ。大学卒業後、校閲記者として入社。1年後に報道記者に転身した。2020年から報道部長。芸術、福祉、経済・奉仕団体などを担当する。趣味は、かなりジャンルに偏りのある読書と音楽鑑賞。思考のそっくりな一人娘と趣味を共有している。
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