設楽町長選 候補者の横顔

2025/10/16 00:00(公開)
土屋浩候補
土屋浩候補

 設楽町長選は、19日の投票日に向けて舌戦が続いている。立候補者は、いずれも無所属で現職の土屋浩氏(65)と、前町議の原田純子氏(75)。2人の横顔を紹介する。(届け出順)

 

土屋氏 経営者目線で町政を 

 

 この4年間、住民との懇談会を続けた。全32地区、延べ100回開催した。「それ以前はダム問題や新型コロナウイルス禍で開催しなかったと思う。財政状況など町政の現状を知ってもらい町づくりを進めたかった」と語る。

 

 代々続いた製材業は町長就任時に廃業した。現在は町政で経営者目線を生かす。「父の代から商売は堅実だった。町づくりも同じだと思う。借金は嫌いだ」と言い切る。4年間で財政調整基金を取り崩さないよう心掛けた。

 

 町は「アウトドアのまち したら」をスローガンに掲げ、豊かな自然環境をPRして地域振興を図る。「オリエンテーリング大会の開催や3カ所ある道の駅は人が集まる。商売につながると思う」と分析した。

 

 1期目途中の22年に、設楽ダムの完成時期が26年度から34年度に延びた。前回の町長選で掲げた「小水力発電の売電益の町民に還元」は今回も公約にした。「再選してもダムは完成しないが、住民に届ける思いを持ち続けたいという意味を込めた」と説明する。

 

原田氏 地域力低下に危機感

 

 2021年秋の町議補選で初当選し、23年の統一選で再選。2期目途中で町長選にチャレンジした。「痛みを伴う危機感がある。大きなうねりの中で地方崩壊の危機が起きている」と立候補の動機を語る。10月に入って決意を固めた。

 

 父の進さんは1951年6月~79年10月、旧設楽町の町長を務めた。任期途中でくも膜下出血で倒れ、母も重症筋無力症となったため、30年前に設楽に戻った。

 

 標高600㍍以上の名倉地区で、昨年から移住定住促進団体「まるごと名倉」が立ち上がった。名倉地区の自立的、持続的発展を目指し、地区の魅力発信に努める。その副代表。昨年は芋掘り大会を、今年は稲作体験会を開いた。「子育て世代の女性会員が加わり、地区の未来を語り合うようになった」と説明する。

 

 保育園と小学校の統廃合に慎重姿勢を示す。「地域力が低下してしまう。土地と人口の空洞化が心の空洞化に至ると、地域を畳むことを視野に入れてしまう。諦める前にみんなと頑張りたい。住んで良かったと笑顔になれる町をつくりたい」と話す。

 

原田純子候補
原田純子候補
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安藤聡

浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。

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