「災害避難時、自分たちに何ができるか考えよう」と、豊橋市立野依小学校の6年児童が15日、市内の社会福祉法人「さわらび会」で校外学習に参加した。障害者支援施設「珠藻荘」に28人が訪れ、高齢者疑似体験や車椅子体験を通し、災害時要援護者の立場を体感した。
総合的な学習の一環。6年生は防災などについて学んでおり、これまで妊婦体験やペット避難などについて勉強してきた。今回は学校側が施設に依頼。28人が珠藻荘で体験し、ほかの約30人は「野依保育園」を訪れ、園児との避難訓練に取り組んだ。
児童らは車椅子利用者らの話を聞き、施設利用者の活動を見学した後、ゴーグルや手足におもりをつけて高齢者の疑似体験をした。つえをつき、級友や職員らが付き添ったものの、歩きにくさ、動きにくさを感じていた。車椅子体験では、スロープを設置した簡易コースを1周。カーブや段差の走行、車椅子に乗ったままシンクで水を出すことの難しさも実感した。
体験後、駒崎和花さんと鈴木彩花さんは「視野が狭くなって、つえがあっても歩くのが怖かった。車椅子は坂道の操作が難しかった。今後は困っている人がいたら積極的に声をかけたい」などと感想を述べた。児童らの取り組みを見て「小学校は避難所になっている。子どもたちは助けられる人であり、助ける人にもなる。体験を通して自分たちにできることを考えてもらいたい」と担当の古田博一教諭は話していた。
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愛知県豊橋市生まれ。大学卒業後、校閲記者として入社。1年後に報道記者に転身した。2020年から報道部長。芸術、福祉、経済・奉仕団体などを担当する。趣味は、かなりジャンルに偏りのある読書と音楽鑑賞。思考のそっくりな一人娘と趣味を共有している。
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